「介護事務はやめとけ」
そんな言葉を目にして、就職や転職を迷っている方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、介護事務は「やめとけ」と一概には言えません。
確かにきつい面はありますが、それ以上に長く働きやすい環境が整っている職場も多くあります。
この記事では、介護事務が「やめとけ」と言われる理由を正直に解説した上で、それでも選ぶ価値がある理由と、向いている人・向いていない人の判断基準まで両面からまとめました。
「自分に合っているかどうか」を判断するための材料として役立てていただければ幸いです。
- 介護事務が「やめとけ」と言われる具体的な理由
- それでも介護事務を選ぶ価値がある理由
- 介護事務に向いている人・向いていない人の特徴
- 介護事務と医療事務どちらが自分に合っているか
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介護事務が「やめとけ」と言われる5つの理由

介護事務に対してネガティブな評価が出る背景には、具体的な理由があります。
就職・転職前に知っておくべき実態を正直にお伝えします。
①業務量が多くマルチタスクが求められる
介護事務はデスクワークが中心ですが、介護スタッフやケアマネジャーのサポートなど、さまざまな仕事を任される場合があります。
メイン業務は介護報酬請求ですが、それ以外にも施設や備品の管理・来客や電話対応・介護職員やケアマネジャーのサポート・人事・労務・経理など、さまざまな業務を担当することもあります。
「事務の仕事だけをすればいい」と思って入職すると、想像以上に業務の幅が広くて驚くという声が多くあります。
②月末・月初の繁忙期とレセプト業務の重圧
介護報酬請求の中心となるのが、国保連(国民健康保険団体連合会)へのレセプト提出です。
毎月10日までという期限があり、それに間に合わせるために前月のサービス提供内容を正確に集計・確認しなければなりません。
請求が遅れた場合や書類の内容にミスがあった場合は受理されず、翌月以降に再請求という形になり、施設に入ってくるはずの収入がまるまる1ヶ月給付されないという状況になります。
つまり介護事務員のレセプト処理の正確さが、そのまま事業所の経営に直結します。
タマコ月末から月初にかけての時期は特に緊張感とプレッシャーが重なり、精神的な疲労が蓄積しやすい時期です。
③繁忙期に家庭との両立が難しくなる
介護事務のメイン業務となる介護保険に関連した手続きは月末月初が締日となるため、この時期はどうしても忙しくなってしまいます。
特に育児や介護と仕事を両立している方にとって、繁忙期の残業は大きな負担になりやすいといえるでしょう。



「一見デスクワークのみで生活スタイルに合った働き方ができると思われがちですが、実際は異なる場合が多い」という声もあります。
④介護補助まで担当させられる場合がある
介護事務の場合、施設によっては事務だけでなく現場でのサポートも業務の中に含まれていることがあります。
具体的には配膳・食事の介助・ベッドメイク・洗濯・掃除・送迎といった生活支援業務です。
「介護事務として採用されたのに、気づけば介護職員と同じ業務をしていた」というケースも実際に見られます。



求人に応募する前には、業務内容を具体的に確認しておくことが重要です。
⑤給与が業務量に見合っていない
給与の少なさも介護事務の仕事がつらいと感じる理由のひとつです。
介護事務の仕事は専門的な知識が問われるうえ、来客対応や現場のサポートなども兼任することがあり、ハードワークになりがちです。
しかし介護事務の平均給与は日本における全産業の給与水準よりも低いのが現状です。
給与面をしっかり確認した上で就職先を選ぶことをおすすめします。
それでも介護事務を選ぶ価値がある理由


「やめとけ」と言われる理由がある一方で、介護事務には長く選ばれ続ける理由もあります。
ネガティブな面だけを見て判断するのではなく、メリットも合わせて知った上で自分に合うかどうかを判断してください。
①年齢を重ねても長く働ける
特に女性にとっては、家庭や子育てとの両立がしやすい点もメリットです。
また経験を積んだベテランの事務員は職場にとって貴重な存在であり、年齢に関係なく活躍の場があります。



中高年から介護事務の仕事を始める方も多く、再就職先としても人気があります。
30〜50代からのスタートでも遅くない職種というのは、このサイトを読んでいる方にとって特に重要なポイントではないでしょうか。
「年齢が気になって転職に踏み出せない」という方にとって、介護事務は現実的な選択肢のひとつといえます。
②夜勤なし・体力的な負担が少ない
柔軟な勤務形態を取り入れている事業所も増えており、ライフスタイルに合わせて働き方を選べる点も長く働ける理由のひとつです。
パート・正社員・時短勤務など、自分の生活リズムに合わせた働き方が選びやすい環境が整っている職場も多く、育児や家族の介護と仕事を両立させたい方にも向いています。
③専門スキルが将来のキャリアになる
介護事務の仕事を続けることで、介護保険制度や報酬請求に関する実務的な知識が自然と身につきます。
特に介護請求ソフトの操作や国保連へのレセプト作成といったスキルは、他の事業所でも即戦力として重宝されやすいのが特徴です。
「覚えることが多くてきつい」と感じる介護保険制度の知識も、裏を返せば「他の人が持っていない専門性」になります。



経験を積めば積むほど市場価値が上がる仕事のため、長く続けるほど転職の選択肢が広がります。
また介護保険制度は3年ごとに見直されるため、介護事務員は常に最新の情報を取り入れていくよう努力しなければなりません。
これは負担でもありますが、継続的に学ぶ習慣がつくことで専門家としての信頼が積み上がっていく側面でもあります。
④高齢化社会で需要が安定している
日本の高齢化は今後も進み続けます。
介護施設・事業所の数は全国に増え続けており、介護事務のニーズが急になくなる可能性は低いといえます。
「引越しや家族の事情があってもできるだけ地元で働き続けたい」という方にとっては、安定した選択肢のひとつといえるでしょう。
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介護事務に向いている人・向いていない人


「やめとけ」と言われる理由もメリットも理解した上で、最終的に大切なのは「自分に合っているかどうか」です。
向いている人・向いていない人の特徴を確認して、判断材料にしてください。
介護事務に向いている人
- 細かい作業をコツコツ続けられる
-
レセプト業務は正確さが命です。
数字の入力・確認・照合といった細かい作業を集中して続けられる方は、介護事務の核心部分で力を発揮できます。
「ミスなくやり遂げた」という達成感を仕事のやりがいとして感じられる方に、特に向いているでしょう。
- 人と関わることが苦にならない
-
介護事務は利用者さん・ご家族・介護スタッフ・ケアマネジャー・行政の担当者など、関わる相手が多岐にわたります。
施設内外のさまざまな人と接する機会が多い仕事のため、コミュニケーションを取ることが苦にならない方が職場に馴染みやすい傾向があります。
- 介護や福祉の現場に関心がある
-
介護事務は、介護の現場を数字と書類の面から支える仕事です。
「高齢者の生活を支えることに貢献したい」「介護業界に関わりたいが、直接の介護職は体力的に不安」という方にとっては、やりがいを感じやすい職種といえます。
- 自分でスケジュールを管理できる
-
月末・月初の繁忙期に向けて、日々の業務をどう進めるかを自分で段取りできる方は介護事務に向いています。
締め切りを意識しながら優先順位をつけて動けることが、繁忙期を乗り越えるための重要なスキルです。
- 地元で長く安定して働きたい
-
介護施設は全国各地にあり、地域密着型の職場が多いです。
「転勤なく地元で長く働きたい」「ライフステージが変わっても続けられる仕事がしたい」という方のニーズと合致しやすい職種です。
介護事務に向いていない人
- 事務だけに集中したい人
-
事業所や施設によって任される仕事の幅や量は異なりますが、繁忙期の大変さや覚えることの多さに「こんなはずではなかった」と感じる人も多いようです。
「純粋にデスクワークだけをこなしたい」という方には、介護補助や電話対応なども求められる介護事務の実態が想定と異なる場合があります。
- 月末・月初の残業が絶対に難しい人
-
繁忙期の残業は介護事務の構造的な問題であり、職場を選んでも完全には避けられない場合があります。
育児や家族の介護など、残業が一切できない事情がある方は、就職前に職場の繁忙期の実態を丁寧に確認する必要があります。
- 給与水準を最優先にしたい人
-
介護事務の給与は、全産業平均より低めの水準です。
「専門知識を活かしてしっかり稼ぎたい」という方には、医療事務や他の事務職と比較した上で判断することをおすすめします。
- マルチタスクが苦手な人
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レセプト業務の最中に電話が鳴り、来客対応が入り、スタッフから質問が来るという場面は介護事務では珍しくありません。
月末から月初にかけては介護報酬請求業務にウェイトが置かれる一方で、窓口業務や給与計算などその他の仕事も担当しなければなりません。
複数の業務を同時並行で処理することが強いストレスになる方には、負担が大きくなりやすい環境です。
まず自分に問いかけてほしいこと
向いているかどうかを判断する前に、以下の問いを自分に投げかけてみてください。
- 月末の繁忙期に多少の残業が発生しても続けられそうか
- 介護の現場に関わることへの抵抗感はないか
- 専門知識を継続的に学び続けることを苦と感じないか
- 給与水準よりも安定して長く働けることを優先できるか
これらの問いに「できそう」と感じるなら、介護事務はあなたに合っている可能性が高いといえるでしょう。
反対に「難しい」と感じる点が多いなら、次のセクションで紹介する医療事務との比較も参考にしてみてください。
介護事務と医療事務はどちらがいい?


「介護事務が気になっているが、医療事務と迷っている」という方も多いはずです。どちらも未経験から目指せる事務職ですが、仕事内容・難易度・求人数・給与などに違いがあります。
結論からお伝えすると、どちらが良いかは目指す働き方によって変わります。
2つの違いを比較する
| 比較項目 | 介護事務 | 医療事務 |
|---|---|---|
| 取り扱う保険 | 介護保険 | 医療保険 |
| 勤務先 | 介護施設・訪問介護事業所など | 病院・クリニック・調剤薬局など |
| 求人数 | 少なめ | 多い |
| 資格取得の難易度 | 低め | やや高め |
| 給与水準 | ほぼ同水準 | ほぼ同水準 |
| 業務の幅 | 広い(介護補助を含む場合あり) | 比較的明確 |
| 転職の選択肢 | 限定的 | 幅広い |
介護事務が向いている方
以下のような方には、介護事務が向いているといえます。
- 地元の介護施設で長く安定して働きたい
- 高齢者や介護の現場に関心がある
- 比較的短期間で資格を取得して転職したい
- 夜勤なし・デスクワーク中心の環境を求めている
介護施設は全国各地にあるため、引越しや家族の事情があっても地元で仕事を見つけやすい点が強みです。
また資格取得の難易度が医療事務より低めなので、「できるだけ早く転職の準備を進めたい」という方にも取り組みやすい選択肢といえるでしょう。
医療事務が向いている方
以下のような方には医療事務が向いているといえます。
- 転職先の選択肢を幅広く持ちたい
- 病院やクリニックという環境で働きたい
- 専門知識を身につけてキャリアを築いていきたい
- 土日祝休みの働き方を実現したい
医療事務は病院・クリニック・調剤薬局と勤務先の幅が広く、求人数も介護事務より多いため転職活動で選択肢が生まれやすいです。
資格取得の難易度はやや高めですが、その分専門性が評価されやすく、長期的なキャリア形成を考えている方に向いているといえるでしょう。
迷ったときの判断基準
「どちらに関心があるか」という問いに答えられると、自然と選択が定まります。
介護・福祉の現場に関心があるなら介護事務、医療・クリニックの現場に関心があるなら医療事務という選び方がシンプルでわかりやすいといえるでしょう。
どちらも通信講座で資格を取得できます。まず両方の資料を取り寄せて、学習内容や費用を比較してから判断するのもひとつの方法です。
2つの資格の詳しい違いについてはこちらの記事でまとめています。
\ 介護事務の資格について詳しくはこちら /
介護事務は「やめとけ」と言われる理由|まとめ


「介護事務はやめとけ」という言葉の実態を、両面からお伝えしてきました。
やめとけと言われる理由
- 業務量が多くマルチタスクが求められる
- 月末・月初の繁忙期にレセプト業務の重圧がかかる
- 繁忙期は家庭との両立が難しくなる
- 介護補助まで担当させられる場合がある
- 給与が業務量に見合っていないと感じやすい
それでも選ぶ価値がある理由
- 年齢を重ねても長く働ける
- 夜勤なし・体力的な負担が少ない
- 専門スキルが将来のキャリアになる
- 高齢化社会で需要が安定している
「やめとけ」という評価は、介護事務のきつい面だけを見た一面的な意見です。



自分のライフスタイルや目指す働き方と照らし合わせた上で判断することが大切です。
細かい作業が得意で、地元で長く安定して働きたい方には、介護事務は十分に選ぶ価値がある仕事といえるでしょう。
まずは資格取得から始めてみることをおすすめします。
介護事務が気になった方は、まず講座の内容を確認してみましょう。

